体の不調。それは、慢性上咽頭炎かも?

【2024年10月7日】

さて本日は、体の不調は慢性上咽頭炎の可能性がある!というお話です。このような症状でお悩みはありますか?頭痛がひどい、風邪を引きやすい、セキがでる、うつっぽい、肩こりや首コリがひどい、アレルギーに反応しやすいなど。もしどれか一つでも当てはまれば、慢性上咽頭炎の可能性があります。では慢性上咽頭炎とはなんなのか、具体的にお話していきます。

まず、上咽頭の場所を把握しましょう。上咽頭とは鼻腔から気道に繋がる部位で、口蓋垂(のどチンコ)の裏側あたりに存在します。この部位は迷走神経が分布されており、体の各器官に繋がります。特に顔面神経や三叉神経などの脳神経系、腸や胃などの内臓系に繋がるので、上咽頭に不調をきたせばそれらにも異常がでます。

上咽頭に負荷がかかる要因として、ほこりやウィルス、口呼吸や首の後ろが冷えていること、過度のストレスなどがあります。口呼吸をしているか否かは、様々な確認方法があります。例えば、舌の両側に歯形がついている、口を閉じたときに舌が下の歯の前歯についている、起床時に口が乾燥している、いびきや歯ぎしりをするクセがある。これらがあると口呼吸をしている可能性が高いです。

他にストレスについて。上咽頭は脳の近くに存在しているため、脳に負荷がかかると上咽頭にも負荷がかかるといわれ、さらにはストレスが発生すると副腎からコレチゾールが分泌されますが、脳下垂体から副腎にかけて指令が出る際に、上咽頭を通るため負荷がかかります。それだけでも脳および上咽頭への負荷は相当なものですが、上咽頭が機能しないことにより脳の老廃物が除去されず、高次脳機能の低下を招きます。具体的には記憶力の低下、判断力の鈍化、地図が読めない、段階を踏んだ作業ができない、突如奇声を発生してしまうなど。

脳は神経細胞とグリア細胞の二種類で構成されております。神経細胞が敷き詰められていてその隙間にグリア細胞と血管や神経が通ってます。この神経細胞の隙間に脳の老廃物であるアミロイドβというのが流れていますが、この老廃物が流れないと上述した高次脳機能障害をもたらします。脳にはリンパ管がないので老廃物を除去するには上咽頭を通って深頸リンパ節に繋がり排泄するしかないのです。

首の後ろが冷えてしまうのも上咽頭が密接にあることと、自律神経が多く分布していることから慢性上咽頭炎になりやすいキッカケになります。では、改善方法をご案内します。

・鼻うがい

・上咽頭擦過療法

・首の後ろを温める

・ストレス緩和

など。

鼻うがいは市販で売られている製品で行うのも良いですし、ご自分で鼻うがい用の容器を準備して、生理食塩水0.9%程度のもの作り行うも良いです。0.9%というのは1㍑の水に対して食塩を9gいれます。500ccなら4.5g、2リットルなら18gになります。一日1回~2回を目安で行いましょう。

上咽頭擦過療法というのは、耳鼻科で行って頂く必要がありますので詳しくは専門家にご相談ください。綿棒を使用し上咽頭を擦過して洗浄するという療法にはなります。

原因不明の不調、不定愁訴、これからの花粉などのアレルゲン、様々な症状に効果を発揮しますのでぜひやってみてください。